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リノベーションの狙い
2019.02.26
―――――環境

 香里三井の一帯は、南北に走る京阪電車から上がった丘状の地勢にあります。戸建や緑も多く残り、なだらかな地形に樹木とともに水路や河川が巡り、空の広がる心地よい環境です。
近くの打上川治水緑地や成田不動あたりはそのような環境の代表と言えますが、香里三井団地はそれにつながり、緑や公園や戸建に包まれ恵まれた環境に、あります。
この度は、この団地の住宅16戸を2戸1につなげて広い8戸の住まいを作ります。

―――――リノベーションの狙い
 私の今回のしごとは、この香里三井団地の持つ様々な環境や資質を、住まい手の暮らしや心地よさ、長い人生のドラマの充実へと繋げていく、橋渡しのような創造力が求められていると思っています。
日本中に同じような既視感のある空間がますます広がっていく今日ですが、一昔前に作られたものは、その形質や痕跡などありきたりな創造性をさらに越えたものである場合も多いのです。
木軸材の撤去あとの形、ある意味不思議さのある空間のつながり、リノベーションでこそ生まれるスペースや余地などは我々設計者も出来上がりやその後の暮らしこなしを想像してわくわくしてしまいます。
デザインリノベーションでは一般に部屋をがらんどうにしてから全て新しいデザインを込めることも多く見られますが、キッチンやトイレが元々2つただで付いているのをお金をかけて撤去しているわけで、一つはシステムキッチンに入れ換えるとしても、折角ある既存の流しもステンレス製のシンプルで伸びやかなものです。
お湯は出なくともアトリエやサニタリー仕事などには有用だと思えば、そのまま残すという選択肢もあっていい。浴室は二つも要らないとしても洗濯室にすれば、排水も安心のマンションではありえないとても広い洗濯室になります。格好良さにフィニッシュする前に地道な「かしこい選択」が幾つもあるのです。
リノベーションの設計は現場としっかり付き合って暮らしを想像しながら発見と創造が大切なのです。
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